遺言書に書いてはいけないことはありますか?

遺言は個人の自由意志を実現させるためのものですから、基本的には遺言書にはなにを書いても結構ですか、そのすべてに法的効力があるとは限りません。たとえば、公序良俗に反することは書いていても無効です。
 [例] 愛人への全財産の遺贈は公序良俗に反すると判断されることがあります。

また、遺族を中傷するような遺言は「生前には言いたくても口に出せないことを最期に言って仕返しをしてやりたい」という気持ちを持たれる方もあるでしょうが、相続トラブルに発展することもあり、遺言内容の円滑な実現を図るためにもまた他の遺された人のためにも、避けるほうが賢明です。
[例] 姉妹の一方の姉に多く遺産を譲る場合

  • × 次女は私の面倒を全く看なかったので、長女に多く譲る。
  • ○ 長女は長年にわたる介護など私の面倒をよく看てくれて、非常に世話になり感謝しているので、次女はそのことを理解し、気持ちよく長女の特別寄与分を認めて欲しい。